事務所ブログ

2020.05.05更新

児童虐待自体は,決して新しい問題ではなく,古くからある問題ですが,社会の進化にも関わらず,

依然として児童虐待が無くならず,それどころか,寧ろ,発生件数が増加の一途を辿っていること

については,強い危機感を覚えざるを得ません。

 

近時においても,東京や千葉などで幼少の身にある子どもが,両親により虐待された結果,その命

を落とすという大変痛ましい事件が相次いで発生しており,単に虐待を行う加害者である両親だけ

ではなく,子どもの周囲にある学校関係者や,児童相談所の担当者が,虐待親を利するような行動

を採った結果,却って,虐待が悪化し,最悪の結論となってしまったことなども相次いで明らかと

なっており,そのような周囲の関係者においても,自身らの子の福祉に反する対応が,子どもの

かけがえのない命を奪う結果となったことを肝に銘じ,二度と同様の事態の発生をすることが

ないように猛省を重ねる必要があると思います。

 

また,加害者である両親についても,私見ではありますが,やはりその罪質や被害法益に見合った

相応の刑罰を受けるべき必要があると思いますが,現在の法律を前提とした場合,児童虐待に特化

した犯罪類型が整備されていないことから,保護責任者遺棄致死又は,重くても傷害致死罪での起

訴とならざるを得ず,児童虐待防止法の改正により,例えば,無期刑を含む,児童虐待致死罪を創

設するなどの法改正が必要であると思います。

 

そのような意見に対しては,厳罰では児童虐待はなくならない旨の反対意見があることが予想され

ますが,人はそれほどきれいな生き物ではなく,自身が重い刑事罰を中心としたペナルティを受け

なければ,自身の行動を制御できない場合も多い生き物であると思いますので,児童虐待の根絶の

ためには,侵害した法益に応じた厳重な刑罰が必要であり,それを前提として,自身が被害児童に

対して負うべき法的責任を果たした上で,初めて更生の道があるものと考えます。

 

当たり前のことですが,児童虐待の結果として子どもが死んでしまえば,いくらその後に加害者で

ある両親が反省しようと,更生しようと亡くなった子どもが生き返ることは決してなく,そのよう

な回復可能性がない結果をもたらした加害者が厳罰を受けることは一般的な国民感情からしても

当然のことであると思います。

 

本来,親は自分を犠牲にしてでも我が子を守るもの,そういった健全な道徳観念を当然の前提と

した上で,現在の法律は構成されていますが,そのような常識が凡そ通用しない家庭や両親も現実

に存在するのが事実であり,本来,外敵から自身を必ず守ってくれるはずの存在である保護者,

両親からの虐待を受けた子どもは,誰からも守ってもらえず,絶望の内にその短い生涯を終える

ことになり,そのような子どもの心情を察するに慙愧に堪えません。

 

同様に,日弁連においても,死刑制度廃止の議論がありますが,それはまた別の機会に。

 

投稿者: 沢田法律事務所

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