事務所ブログ

2016.06.30更新

離婚事件において問題となる事項の一つに「面会交流」の問題があり,これは未成年のお子さんを監護
していない両親が,子どもと触れ合うための機会を確保することを言いますが,父母とお子さんとの面会
交流を巡り紛争になる事例も多くあり,特に,母親が,子どもたちを連れて別居した後,離れて暮らす父
が母が監護するお子さんたちと会わせて欲しいと考えるのに対し,母が,様々な理由から面会を拒む場
合に問題になりやすいと言えます。

面会交流の実施の可否・条件については,基本的には「子の福祉」,すなわち,お子さんの健全な成長
発達の上での利益を考慮した上で決定されることになりますが,具体的に何が子の利益・福祉に適うの
かの判断は容易ではなく,この点を巡ってしばしば両親の間で争いになります。

そのように,面会交流について意見の相違がある場合には,通常,お子さんの監護に関する事項として
家庭裁判所に対して,面会交流を求める調停の申立てを行うことになり,合意をする場合には,例えば
月に1回程度などの条件が定められることが多いですが,当事者の視点に立ってみると,果たして妥当
な条件であるといえるかは疑問なしとしないところです。勿論,お子さんの年齢や生活リズム等も考慮を
すべき必要はありますが,離れて暮らす親の立場に立ってみると,月に1回程度しか愛する子どもに
会えないことは耐え難い苦しみを伴う場合があると親になってよく思うようになりました。

そのため,面会交流の条件を決定するに際しては,子の福祉に配慮しつつも,離れて暮らす両親と子ども
が実質的に触れ合える時間を十分に確保し,相互に感情の交換ができる機会を取ることが求められる
ものと言えますので,調停等の手続きにおいても,単に相場がこれぐらいだからという安易な理由から
機械的に判断をするばかりではなく,お子さんの年齢・発達状態や,学校生活の状況,面会交流について
の積極性の有無等も総合考慮しながら,柔軟であり,且つ,妥当な条件が定められるべき必要性が高い
ものといえます。






投稿者: 沢田法律事務所

2016.06.24更新

参議院選挙が6月22日に公示され,選挙戦が始まっていますが,現在の政権は主たる争点は
経済政策であると言っています。

しかしながら,実際には現在の政権が掲げる経済政策の功罪のみならず,憲法改正や安全保障
政策についても争点となるべきであると思います。

御存知のとおり,現在の政権は歴代の内閣が行使を認めていなかった集団的自衛権を憲法解釈
を変更するという方法で容認した上で,国会において,安全保障関連法を成立させましたが,
同法に反対するデモが全国各地で行われたことは記憶に新しいと思います。

しかしながら,現在の政権が容認した集団的自衛権は,現行の日本国憲法の条文を前提とする限り,
行使を認めることは難しく,仮に,行使の必要があり,それを容認するのであれば,憲法改正自体を
正面から取り上げて憲法9条を改正する必要があり,その手続きとしては,憲法96条により,原則と
して国民投票が必要となりますが,現在の政権はそれらの正当な手続きを踏むことなく,国民の大多
数の反対を押し切って安全保障関連法を成立させたという点で,憲法により国家権力に制限をかける
という立憲主義に明らかに反することであると法律家としては考えざるを得ません。

確かに,北朝鮮の問題など,安全保障上の脅威があるのは事実ですが,それらの脅威からいかにし
て国家を守るのかということは,主権者である国民の意思を最大限尊重して決める必要があり,一
内閣の独断や,国会議員の賛成のみで決定してよいことではないと思います。

そのため,愛知県弁護士会を含む全国各地の弁護士会においても,集団的自衛権行使容認に反対
するパレードなどを繰り返し行っていますが,今回の参議院選挙において,与党側はそのことには
公約でもほとんど触れておらず,これでは野党側から争点隠しであると批判されても仕方がないと
思います。

また,主権者である国民の側においても,どうしても日常生活に直結する経済政策に目が向きがちで
あることは仕方がないとしても,それのみならず,各政党が掲げる憲法に対する考え方などにも関心
を払った上で投票を行う必要があり,決して白紙委任状により委ねるようなことではいけないのだと
改めて思いました。



投稿者: 沢田法律事務所

2016.06.17更新

アメリカ大リーグのイチロー選手が,日米通算安打数で大リーグの記録保持者の記録を
超えました。メジャー移籍から16年での快挙として日本でも大きく報道されています。

日本とアメリカでは生活自体も大きく異なりますし,勿論,野球をする環境も大きく異なる
と思いますが,そのような生活や文化,種目内容等の差を超えての偉業達成は本当に
称賛されるべきものであると思います。

イチロー選手の語録の中に「目の前の小さなことを積み重ねることが,とんでもない場所
に行くための唯一の方法である」というものがありましたが,野球以外の分野にも繋がる
ものであると思います。

もっとも,そのように一途に努力を続けることは本当に並々ならぬ覚悟や気持ちがなければ
できないことであると思いますが,弁護士に当てはめるのであれば,目の前の依頼者の事件
に一つ一つ誠実さをもって処理していくことにより,依頼者の利益を通じて,弁護士法の理念
である社会正義の実現に少しでも寄与していくことが求められるのだと思います。



投稿者: 沢田法律事務所

2016.06.10更新

弁護士が,個人の事件として取り扱う事件の一つとして「離婚事件」がありますが,離婚事件については,他の分野
とは異なる独特の難しさがあると思います。

先ず,争点が複数存在することが比較的多いことが挙げられます。例えば,夫婦間で離婚するか否かについて意見
が異なる場合は勿論として,仮に,離婚することで合意している場合であっても,未成年の子がいる場合には,親権者
の指定をどうするのか,養育費や面会交流の問題のほか,お子さんに関することまでは合意できたとしても,財産分与
や慰謝料といった離婚給付の問題などもありますので,なかなか一筋縄ではいきません。

また,離婚事件は,例えば交通事故のような一瞬の出来事ではなく,結婚してからのある程度長い年月に亘る事実関係
を対象とするため,事実関係が長くなりやすいほか,元々,お互いに好きあって結婚したにも関わらず,不和を生じる
ような関係になるとそれが逆転して,他方配偶者に対して,感情的にも強い不満や不安を感じること等も多く,そのように
感情面も絡む問題となることが解決を遠ざけてしまう場合もあります。

その他,仮に,離婚が成立したとしても,幼いお子さんが夫婦間にいる場合には,そのお子さんが成人するまでの養育費
の支払いなども問題となりますが,養育費の支払いを約束し,実際に支払いを続けられることは割合的には多くなく,仮に
調停等で合意した場合であっても,例えば,父親が失職したり,再婚する等して,養育費の滞納がなされることもままあり
ますが,そのような場合には養育費の回収に困難を来す場合もあり,お子さんの生活困窮に直結することにもなりかねま
せんが,そのような子の貧困問題に対する法制度は未だ手薄であるのが実情です。

以上のように,離婚事件については,争点が複数であったり,長い期間の事実関係が問題となったりするほか,お子さん
の将来や生活に亘る問題等も含むため,その解決に際しては,様々な困難がありますが,個人の事件として重要な分野
であることには変わりがありませんので,そのような解決の困難性を前提としながらも,離婚という紛争が起きた場合に,
円満・妥当な解決を目指すと共に,何よりも,両親の離婚によって不可避的に影響を受けうる家族の一員であるお子さん
たちの生活や将来に対して与える負担をできる限り軽減する解決が取れるようになりたいと考えています。



投稿者: 沢田法律事務所

2016.06.02更新

先日,元プロ野球選手の清原和博被告人に対して,東京地裁が「懲役2年6月執行猶予4年」の有罪判決を言い渡しました。
有名人の薬物事件ということで,関心を持たれた方も多いと思います。

薬物事件に弁護士が関わるのは,主に覚せい剤等の違法薬物で検挙された被疑者・被告人の弁護活動ということになりますが,
同事件の弁護活動については,独特の難しさがあります。

覚せい剤等の違法薬物の使用に至る背景には,当該人物が置かれた社会的・心理的環境等が複雑に影響しているため,再犯の
防止を図るためには,被告人等から詳細な事情聴取を行った上で,当該被告人が薬物使用に至った経緯・背景等を検証すること
により,再犯防止のために必要な人的・物的環境の整備を行うことが必要不可欠となります。

そのため,被告人本人が,薬物の使用習慣を断ちたいという強い意志を持っていることがまず第一ですが,それ以外にも,親族等
による具体的で実効性のある指導・監督方針の確立のほか,例えば,ダルクや薬物外来への通院治療等といった専門的な機関
による継続的な治療・援助が必要不可欠なものとなります。

自分が,これまでに多数の薬物事案の弁護を扱っていますが,薬物事案においては,以上のような観点からの検討や立証活動が
必要となるため,弁護活動の内容についても色々と難しい面があり,単純に罪を認めているから簡単な事件であるというわけには
いかないことが多く,弁護人によって活動内容もそれぞれであると思いますが,これまでの経験を活かしながら,今後も被疑者・
被告人の更生に繋がる弁護活動ができるようになりたいと思っています。



投稿者: 沢田法律事務所

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