事務所ブログ

2020.09.30更新

最近のニュースで,東京弁護士会が死刑廃止の決議を行ったという内容がありました。

 

自分としては,元々は刑事弁護を多く扱っていましたが,最近は,国選事件をやらない

ことなどもあり,どちらかといえば,被害者側の代理人として活動することの方が多く

なっているため余計にかもしれませんが,東弁の上記内容の決議には強い違和感を覚え

ざるを得ません。

 

死刑廃止に関する議論については弁護士会の中でも当然に以前からありますが,死刑廃

止賛成論者の理由としては,主として仮に死刑になってしまえば,後に誤判であること

が判明した場合に取り返しがつかないという点が挙げられていますが,それは神様では

ない人間が判断をする以上避けられないこと(コスト)であり,裁判制度により刑事罰

を科している以上,誤判の危険性があるからという理由から死刑廃止を論ずるのはいさ

さかいきすぎた議論であり,仮に,そうであれば,死刑という刑罰を一律に廃止し,法

的に不可能にするのではなく,刑事訴訟法の改正などによる証拠開示方法の拡充や,

取調べの可視化等の種々の方策を別途講じることにより誤判の可能性を少しでも減らす

努力をすべきであり,それをしないままで一律に死刑廃止を法制化するのは犯罪被害者

を置き去りにする議論であると思います。

 

また,折しも,本日,神奈川県座間市の事件の初公判が東京でありましたが,本件に関

しては,報道を見る限りでは,被告人による犯行であることは明らかであり,また,被

告人自身も,初公判において,起訴状記載の公訴事実を実行したことについては認めて

いるとのことですので,通常,誤判の恐れはないものと考えられますが,仮に,賛成論

者のいうように死刑を一律に廃止した場合,これだけ多くの命を故意に殺めた人物すら

も死刑を科すことはできなくなり,重くても終身刑ということになりますが,そのよう

な事態の発生が,如何に犯罪被害者の立場・心情を顧みないものであるかはいうまでも

ありません。

 

また,弁護人の職務であるとはいえ,とにもかくにも,死刑求刑が予想される重大事件

において,心神喪失或いは,心神耗弱の主張を杓子定規に行い,被告人の刑事責任能力

を争うことについても疑問を抱かざるを得ません。

 

刑事罰の基本は,応報刑であり,犯した罪に見合うだけの刑事罰を受けるのが至極当然

のことであり,その意味では,本件における犯行の動機・態様・結果を見れば,死刑以

外の判決は凡そありえないことであり,犯行当時,精神的に異常があったため,刑を減

軽すべきであるとする主張は,常識的に見ても納得し難いものであり,犯罪被害者のご

遺族の方であればなおのことであると思います。

 

人間が故意に人を殺すことができる以上,人の死亡を招いた犯罪の最高刑は死刑が存在

すべきであり,故意に人を殺しておきながら,その人物を殺すことは誰にもできないと

するのは応報刑である刑罰の基本原理からしてもやはり受け入れがたいものがあります。

 

以上,雑感まで。

 

投稿者: 沢田法律事務所

2020.09.04更新

弁護士が,スーツの襟元に弁護士バッジをつけているイメージは,テレビドラマなどでもお馴染みで

あると思いますが,規定上も,弁護士は,職務中は弁護士バッジ(記章)をつけなければならないと

されています。

他方,弁護士であることを証明するものとして,よく役所などで身分証を提示して欲しいと言われる

ことがありますが,例えば,会社の社員証などのようなカード型の弁護士の身分証は特になく,ある

とすれば,弁護士会に発行してもらえる弁護士としての登録証明書になりますが,当然,普段から

持ち歩くようなものではありませんので,やはり弁護士であることを証明する手段となるのは,上記

記章ということになります。

 

記章をつけていれば,例えば,金属探知機のある地裁の入り口などでも基本的にはノーチェックで通

ることができますが,今のように気温が高い時期は上のスーツを着ておらず,そのため,記章もつけ

てはいないことから,最近は,入口の部分で一般の方と同じく金属探知機による検査を受けています。

 

また,上記記章は,ずっとつけていると次第に色が剥げてきて,金色から銀色になってくることから

つけている記章の剥げ具合で弁護士としての登録年数なども概ね分かることがあります。

以上のように重要な記章ですが,そのため,悪用を防ぐため紛失した場合のペナルティもあり,自分

は,まだ幸いにも紛失したことはないのですが,紛失すると,弁護士会に始末書を提出する羽目にな

ります。

以上のように,弁護士にとって弁護士バッジ(記章)は,職務を遂行する上でとても大切なものにな

ります。

 

 

 

投稿者: 沢田法律事務所

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